肉・魚

"夏バテ→うなぎ"はウソ!うなぎは夏バテ"予防"で食うべし!

夏バテにはうなぎがいい?に関する雑学

思えば、鰻屋に踊らされるまま、土用の丑の日にはうなぎを食べる人生だった。

「夏バテにはうなぎがいい! うなぎを食べて夏バテを吹き飛ばそう!」。普段は高価で買えないがこの季節だけは特別・・・と。よく考えてみると夏バテに効くとはいうが、果たしてその根拠はなんだ? 本当に夏バテに効くのか !?

今回は、夏バテとうなぎをテーマにした雑学を紹介したい。

【食べ物雑学】「夏バテにはうなぎがいい」はウソ!

「夏バテにうなぎがいい」は間違い。むしろ不向き!

【雑学解説】夏バテした胃腸では、うなぎの脂をうまく処理できない

「夏バテにはうなぎがいい」を免罪符に、贅沢しているのではという後ろめたさに目を瞑って食べ続けてきたことウン十年。ただ不向きというだけはなく、場合によっては悪化させる恐れがあるという…なんということだ!!!

そもそも「夏バテ」とは、寒暖の差や脱水、睡眠不足などで身体の機能が正常に働かなくなる状態のことだ。どんなときに夏バテになるかというと、

  • 汗をかいた状態で涼しいエアコンに当たる
  • 冷たいジュースをガブ飲みする
  • お菓子やアイスばかり食べて夕食を抜いてしまう
  • 「夏休みだヒャッホウ!」と夜更かしばかりする

うっ、非常に耳が痛い。このような不摂生な毎日を過ごすことで、だるさ・疲れ・食欲不振と、様々な症状を招いてしまうのである。

ではここで、うなぎがどんな魚か触れてみよう。うなぎは身体の約3~4割が脂肪で、牛サーロインステーキとさほど変わらないくらい脂のりが良い魚だ。

代表的な食べ方はもちろん「蒲焼」。炭火の香りでパリッと焼き上げ、甘辛いタレでふわふわの身を包み、つやつやホカホカの炊きたて白米にオン! あぁ、考えただけでよだれが出る!!

では、そんな脂のり抜群のうなぎを、夏バテで疲れた身体に入れたらどうなるか。もうお分かりだろう。胃もたれを起こしてしまうのだ(最悪、消化不良で下痢を引き起こすこともある)。

うなぎで想像するのが難しい人は、疲れてヘトヘトなときに食べる焼肉を想像してもらいたい。元気なときは何も問題ないが、身体が弱っているときに脂っぽいものを食べるのは非常に苦しい。

つまり、「夏バテにはうなぎがいい」という考え方は間違っていたのである!

【追加雑学①】夏バテ“予防”には効果的!

「夏バテの身体にうなぎは良くない」ということは分かった。では、夏バテをする「前」にうなぎを食べるのはどうなの!? ということで、うなぎの持つ素晴らしい栄養価を見てもらおう。

栄養素効果
ビタミンA体の粘膜を保護し、免疫力を高める。
ビタミンB群新陳代謝を促す。疲労回復に効果的。
ビタミンE血液サラサラ効果。また、細胞の老化を防ぎ、若返らせる力あり。
EPA血行を良くし、ダイエット効果がある。
ムチンたんぱく質の吸収を効率化。粘膜保護にも効果的。
亜鉛細胞やエネルギーを作る働きあり。疲労回復効果大。

「えっ、うなぎの栄養価、高すぎ・・・?」ということで、うなぎには疲労回復や免疫力を高める栄養素をたくさん持っていることが分かるだろう。夏バテになる前に食べることで、身体を元気にしてくれるのだ。

諦めなくてよかった、どうやら夏バテ予防には、かなり効果的だった!!

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【追加雑学②】「夏=うなぎ」の元ネタには、諸説あり!

ではなぜ、夏バテにはうなぎがいいとされてきたのだろう。実は、これについては決定的な出所は分かっていない。その代わり、有力な説がいくつかあるので紹介しよう。

その1:昔から、「夏の滋養強壮にはうなぎ」が常識だった説

大伴家持が『万葉集』の中で、このような歌を詠んでいる。

「石麻呂にわれもの申す夏やせによしといふ物ぞ鰻とりめせ」

(訳:鰻は夏痩せに効果があるといいますよ、捕って食べなさい、と私は石麻呂に言ったのです)

つまり、奈良時代から「体力を付けたいときに食べると良いもの」として、人々に知られていたということだ。夏は食欲が落ちて体力も奪われるため、現代に至るまでこの考え方が続いてきたのかもしれない。

その2:平賀源内をきっかけに、「土用丑はうなぎ」が定着した説

日本初の発電機「エレキテル」の生みの親・平賀源内は、「江戸前うなぎ蒲焼がない人生なんて、考えられない!」と本に書いてしまうほどのうなぎ好き。

そんな平賀源内が『里のをだまき評』という本の中で「土用の丑の日にうなぎを食べるとめっちゃ元気になるよ!」と書いた。すると、平賀源内を慕う江戸の町人たちの間で話題になって、夏にうなぎを食べる習慣ができたと考えられている。

平賀源内、江戸時代のインスタグラマーみたいである。

その3:鰻屋と平賀源内の経営戦略がヒットした説

夏のイメージが非常に強いうなぎだが、実は天然うなぎの旬は冬。夏場にうなぎが売れずに悩んでいた鰻屋が、平賀源内に相談を持ちかけた。

過去に歯みがき粉の宣伝文を考えたことがある平賀源内は、「土用の丑の日に「う」の字のつく物を食べると良い」という町人のウワサに注目し、「土用の丑の日なので、みんなで「う」なぎを食べよう!」という看板を店頭に掲げさせた。すると、面白いほどにうなぎが売れるようになったのだという。

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ちなみに筆者は、紹介した3説の中では「その3:鰻屋と平賀源内の経営戦略が当ヒットした説」を推したい。特に根拠はないが、うなぎ好きの同志としてめちゃくちゃ親近感がわいたからである。

雑学まとめ

今回の雑学で「夏バテにはうなぎがいい」という常識が覆されることになった。夏バテで弱った身体には逆効果になってしまうので、「夏バテしてるけど、どうしてもうなぎが食べたい」という人は覚悟を持って食べてもらいたい。

とはいえ、「夏バテ予防」にはかなり効果的であることも分かった。失いがちな栄養素を補ってくれるスタミナフード、うなぎ。土用の丑の日を始め、たくさんうなぎを食べられるように体調管理には気をつけていきたいものである。

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