五輪トリビア

幻の競技"ハト撃ち"。かつてのオリンピックの珍競技にびっくりなんですが…

雑学カンパニー編集部

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オリンピック第2回大会では、「ハト撃ち」という競技があったという雑学

第2回パリ五輪の「ハト撃ち」

スポーツの祭典オリンピック。水泳や陸上、柔道にサッカー…実にたくさんの種類の競技が行われる。

普段、目にする競技も多いが「スポーツの祭典」というだけあって、競技人口の少ないマイナースポーツも多い。まだ知らないユニークなマイナースポーツを見るのも、オリンピックの楽しみのひとつだ。

過去にもたくさんの競技が生まれては消えてきたが、なかには今からしたらとんでもない競技もあったのだ。今回の雑学では、そんな驚きの競技を紹介していく。

【オリンピック雑学】五輪第2回大会では「ハト撃ち」という競技があった

新人ちゃん
課長、パリ大会でたった一度だけ行われた幻の競技があるって聞いたんっすけど…。
マッチョ課長
『ハト撃ち』のことかな?今の感覚では絶対に行うことができない、驚くべき競技だったんだ。

【雑学解説】生きたハトを撃つ射撃競技「ハト撃ち」

生きたハトを撃つ射撃競技「ハト撃ち」についてのトリビア

1900年にパリで開催された第2回オリンピックは参加が19カ国、16競技とまだまだ発展中の大会だった。試行錯誤を繰り返していたのか、綱引きや川を泳ぐ障害水泳など、今のオリンピックにはない競技がたくさん

そのなかのひとつが、ハト撃ちだ。名前の通り、飛んでいる生きたハトを撃ち落とす競技。落としたハトの数を競うのである。

新人ちゃん
え!動物愛護に反しまくりの競技じゃないっすか…。

狩猟から発展した動物を射る射撃は当時としては珍しくない娯楽だった。とはいえ、オリンピックの種目にまでなるとは…。この大会のために約300羽のハトが的になったというから驚きだ。

ちなみに、金メダルはベルギー代表。その記録は21羽だ。

残酷すぎるこの競技は当時も非難が目立ち、パリ大会の一回きりで姿を消すこととなった。だが、ハト撃ちに近い競技は今でも残っている。空中に放たれた小皿を撃ち落とす「クレー射撃」だ。

2020年の東京オリンピックでも、この「クレー射撃」と固定された的を撃つ「ライフル射撃」、二種類の射撃競技が行われる。小皿なら安心して見られるし、動く標的を捉えるのはなかなか難しそう!

マッチョ課長
射撃も見ていて面白いよな!楽しみだ!

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【追加雑学①】他にもあった!オリンピックの「珍競技」!

他にもあった!オリンピックの「珍競技」!についてのトリビア

現代の消防競技

長い歴史のあるオリンピックでは、今聞くとびっくりするような「珍競技」もたくさん行われてきた。ハト撃ちもなかなか衝撃的だが、他にもヘンテコな戦いが繰り広げられてきたのだ。

ハトレース

パリオリンピックで撃ち落とされてしまったハトだが、同じ大会の違う競技にも登場している。ハトレース、伝書鳩だ。現在でも伝書鳩を使ったレースは行われているが、パリ大会でも競技として登場したのだ。

しかし、実はこのレースの結果はいまだにわかっていない。現在と違いレースで飛んで行ったハトの追跡をする方法がなかった当時、どれだけのハトが帰還したのか結果はどうなったのか謎のままなのだ。

これではただ、ハトを放っただけだ。なんてアバウトな競技…。

新人ちゃん
マジでやる意味ない競技っすね…。
消火活動

なんと消防技術を競う種目があった。ハト撃ちと同じ1900年のパリ大会で行われた競技だ。

消防士をプロとアマチュアに分けてその技術を競い合ったのだ。

スポーツのカテゴリに入るのかは微妙だが、世界大会で消火技術を競うことができるなんて、消防士のレベル向上にもつながりそう。いい競技になりそうだ。

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芸術

オリンピックといえば、スポーツの祭典…だが、過去には体を動かすわけではない競技も存在した。1912年ストックホルム大会から登場した芸術競技は、文字通り芸術で競い合う競技

絵画・彫刻・音楽・文学・建築・都市計画などの分野に分かれる。「スポーツ」をテーマに作品を作り品評する。1948年大会まで行われた。

これも面白そう。運動が苦手なインドア派でも楽しめる競技だ。運動音痴としては復活してほしいくらいだ。

マッチョ課長
芸術競技が廃止になった理由は、『芸術という分野の難しさ』ならではのものなんだ…。

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【追加雑学②】オリンピックの「マイナースポーツ」といえば?

オリンピックの「マイナースポーツ」についてのトリビア

メジャーなスポーツだけでなく、競技人口が少なかったり生まれたばかりだったりするマイナースポーツもたくさん行われるオリンピック。

2020年東京オリンピックでの種目数は実に339。こんなに多ければ、知らない競技もたくさんありそうだ。そのなかでも特に競技人口の少ない究極のマイナースポーツとはなんだろう。

ずばり、「近代五種」だ。

近代五種…初めて聞いた人も少なくないのではないだろうか。名前に「五種」とついているように、ひとりで5種類の競技を行いその総合点を競う。その5種目とは次の競技だ。

  • 射撃
  • フェンシング
  • 水泳
  • 馬術
  • ランニング
新人ちゃん
競技内容、見事にバラッバラじゃすね…。

一見脈絡のない5種に見えるが、実はフランスの故事になぞらえて決められた種目なのだ。1912年の第5回大会から登場した歴史のある競技なのだが、練習する設備の確保が大変なことなどから競技人口は少なくマイナースポーツの域を出ない。

射撃・フェンシング・馬術の技術を要する種目と、水泳・ランニングの身体能力を要する種目がバランス良く入っており、総合的な能力を求められる競技でもある。

競技時間が長いためテレビでの中継が難しく、なかなか注目されないというオリンピックにおいては致命的な難点があり、何度も存続の危機に立たされてきた。でもとりあえず、2020年のオリンピックでは行われることとなっている。

マッチョ課長
この近代五種には日本人選手もいて、1960年のローマオリンピックから1992年のバルセロナオリンピックまでは毎回出場していたんだ。

雑学まとめ

幻の競技"ハト撃ち"。かつての五輪の珍競技にびっくりなんですが…についての雑学まとめ

第2回パリ五輪の「ハト撃ち」

今回はオリンピックの珍競技「ハト撃ち」についての雑学を紹介した。

平和の祭典であるオリンピックで平和の象徴であるハトを撃ち落とすとは…。なんとも皮肉な競技である。

今でもマイナーな競技がたくさんあるオリンピック。様々な競技が生まれては消えながら今の形がつくられてきたのだ。オリンピックを見ながらその歴史にも思いを馳せてみると、さらに面白さが深まるかもしれない。

新人ちゃん
ハト撃ちが1回だけで終わってまだよかったっすよ…。それにしても、長いオリンピックの歴史にはいろんな競技があるんっすね。
マッチョ課長
そうだな…近代オリンピックが始まったのは1896年…1世紀以上の歴史がある大会だからな。

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