五輪の歴史

オリンピックのテニス競技は60年間中止されていた。プロは出場できなかった…。

雑学カンパニー編集部

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オリンピックのテニス競技は長らく中止されていたという雑学

2009年の伊達公子

2016年のリオデジャネイロオリンピックでは、錦織圭選手が銅メダルを獲得するなど、日本の選手の活躍も目まぐるしいことから、近年注目を集めているテニス。素人目にも試合展開がわかりやすく、オリンピックの競技の中でも人気の種目だといえる。

そんな人気種目のテニスが、実はオリンピックの正式種目として認められなかった時期があることをご存知だろうか。

「競技人口も多くてポピュラーなスポーツなのに、なんで?」という疑問が沸いてくるが、テニスが正式種目から除外されたのは、まさにひときわポピュラーなスポーツだったからといっても過言ではない。

今回の雑学で真相を辿ってみると同時に、オリンピックの時代に合わせた理念の変化も垣間見えてきたぞ!

【オリンピック雑学】五輪のテニス競技は長らく中止されていた

新人ちゃん
テニスっていったら人気競技なのに、オリンピックで中止されてたことがあるんっすか?
マッチョ課長
これには事情があるんだ。1926年にテニス界にプロ制度が作られ、これによってオリンピック委員会が正式種目から除外したんだ。

【雑学解説】テニス界にプロ制度が出来た当初、オリンピックはアマチュア限定の大会だった

テニス界にプロ制度が出来た当初、オリンピックはアマチュア限定の大会だったというトリビア

テニスは第1回のローマオリンピックから正式種目となっていたが、1924年のパリ大会を最後に、1984年のロサンゼルス大会まで約60年のあいだ、行われていなかった。その理由は、1926年にテニス界にプロの制度が出来たことに起因している。

早期のプロ制度誕生もまた、テニスが古くから国民的スポーツだったことを物語る要素だ。

プロというのは、いわばその競技をすることで金銭が発生することの表れだ。当時のオリンピックは、報酬をかけて競技をすることを良しとせず、プロの参加が認められなかった

新人ちゃん
え、オリンピックってアマチュア向けの大会だったんっすか?

オリンピックの目的は選手同士が競い合い、高め合うことにあり、「報酬のために頑張る」というのは邪道だと捉えられていたのだ。これによりプロ制度を導入したテニスが、正式種目から外されることになった。

しかし年を追うごとにオリンピックはその規模を拡大していき、商業化に踏み切る必要性が出てくる。

これによりアマチュア限定の規定は撤廃され、1984年のロサンゼルス大会では、エキシビションの形でテニスが復活。1988年のソウル大会では正式種目として再び行われるようになったということだ。

お金はその人が行ったことの価値をわかりやすい形で表したものだ。それを踏まえると功績を称えて賞金が支払われるのも、賞金で選手の士気が上がるのも、いたって健全な話ではないだろうか。

テニスとオリンピックを巡る一連の流れは、報酬に対するそういった価値観を、オリンピックが受け入れるようになっていったからといえる。

マッチョ課長
アマチュア限定だった時代のオリンピックのトリビアは、下の記事から見てくれよな!

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【追加雑学】IOCと国際テニス連盟は仲が悪かった

そもそもIOCと国際テニス連盟は仲が上手くいっていなかったというトリビア

テニスがオリンピックから除外されたのは、大きくはアマチュア限定という規定によるもの。しかし除外の流れになったのは、IOC(国際オリンピック委員会)と国際テニス連盟の仲があまり上手くいっていなかったことにも原因があるだろう。

テニスには、オリンピックが開催されるようになる以前から、ウィンブルドンや全米オープンのような大規模な世界大会があった。世界大会ではあるものの、後発のオリンピックを国際テニス連盟はどこか下に見ている風潮があったのだ。

また選手が流れてしまうことを嫌ってか、IOCは「オリンピックの年にはウィンブルドンを行わないでくれ」と要請してきたという。

ウィンブルドンのほうが権威が上という認識なのだから、除外したのはオリンピック側でも、国際テニス連盟としても「こっちから願い下げ」といったところだったのだろう。

テニスが正式種目に復活した後も、どこかその風潮は拭えず、現在でも夏季オリンピックと同時期に行われる全米オープンに選手が流れてしまう傾向にある。

新人ちゃん
IOCと国際テニス連盟の関係って微妙なんっすね…。それをあんまり大会に持ち込んでほしくないっすけど…。

雑学まとめ

オリンピックのテニス競技は60年間中止されていた。プロは出場できなかった…。という雑学まとめ

今回の雑学はいかがだっただろうか。テニスが長らくオリンピックから除外されていたのは、アマチュア限定という当初のオリンピックの規定によるものだった。今でこそ当たり前になっているプロスポーツ選手だが、当時は一般的ではなかったのだ。

昔は職業と認められなかったスポーツが、現代では職業になる。これはそれだけ、好きなことを仕事にできる時代に近付いているということでもある。オリンピックの歴史からは、そうした時代の風潮の変化も感じることができるのだ。

マッチョ課長
オレも若いころは、いつかオリンピックに出場…なんて夢見ていたけど、今じゃただの会社員…。
新人ちゃん
大丈夫っす、課長はただの会社員じゃないっすよ。筋肉バカの会社員っす!
マッチョ課長
新人ちゃん、それって褒めてる?それともけなしてる…?

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