文化や風習が違うと、母国では良いとされていることが別の国ではそうでなかった…という事態が発生する。
我々がよく使う、親指を立てるグッドサインだって、国が違えばネガティブな意味をもってしまうことがあるのだ。読者の中でイタリアに旅行計画中の方がいれば、この記事をぜひ読んでほしい。今回はイタリアのジェスチャーに関する雑学をご紹介していくぞ!
【世界雑学】親指を立てるグッドサインはイタリアで使ってはいけない
【雑学解説】グッドサインはイタリアでは侮辱の意味になる
そんなポジティブな意味合いで使われる、親指を立てるグッドサイン。英語ではサムズアップと呼ばれ、日本だけでなくいろいろな国で、同じような意味で使われているジェスチャーである。
しかし、あなたがイタリアに旅行するとき、あるいはイタリア人の彼氏彼女ができたときは、この親指を立てる仕草はやめておいた方が賢明であろう。
これは、イタリアではGOODどころかBADな意味をもっているのだ。相手を侮辱する意味合いをもつ強烈なジェスチャーのため、うっかりイタリア人に向けて親指を立ててしまうと、相手を不愉快にさせてしまう可能性が高い。
しかしこの仕草、控えておいた方がいいのはイタリアだけではない。中東諸国でも同じように相手を攻撃する意味合いをもっているので、うかつに親指を立てたりしないように!
ちなみに、人差し指と親指で円を作るOKサインはイタリアでも同じ意味で使われているので、「いいよ!」の表現をしたいときはこちらを使おう。
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【追加雑学】イタリアはジェスチャーで会話ができちゃう国
イタリアではかなりの数のジェスチャーが存在する。ジェスチャーだけで会話が成立してしまうとすらいわれている。
その中でも日本でよく知られているのは、昔某紅茶メーカーのCMでも放送された、人差し指を頬あたりにあて、その手首を軽く回す「おいしい!」という意味をもつジェスチャーではなかろうか?
イタリア人の使うジェスチャーはそれだけではない。「わぉ、いい女!」「お前何いってんだ?」「ビビったっしょ?」「もう帰ろ!」など、日常のいろいろなシーンでジェスチャーは使われているのだ。
ちなみに筆者はイタリアに住んでいるが、現地人に「なんか、もう羽ばたいていきそう」といわれるほど身振り手振りが激しい(らしい)。
ここにイタリア人のジェスチャーの一部を紹介している動画があるので、参考にしていただきたい。
もし気に入った仕草があれば、使ってみてはいかがだろうか?
イタリア人にとって、いかにジェスチャーが大切なものであるか
筆者の大学時代の恩師は、若かりし頃イタリアに留学していた。イタリア人はおしゃべりだ。彼らは四六時中おしゃべりを楽しんでいる。あるときを除いて…。
雨がしとしと降り続いた日、恩師はイタリア人の友人と傘をさして出かけていた。しかし、話好きの友人の様子がいつもと違う。なぜか口数が少ない。
「おいおい、どうしたんだ? 今日あまりしゃべってないけど、お前なんかあったのか?」
恩師が心配して尋ねたところ、返ってきた答えは「いや~傘さしてるからさ、なんかしゃべりづらいんだよね~!!」であった。普段は身振り手振りを交えてダイナミックにおしゃべりをしているイタリア人、手が使えないと会話が進まないようだ。
そんな彼らは、電話しているときも手の動きを止めない。たとえ相手に見えなくてもだ。「それ誰に対してのジェスチャー?」と、筆者はいつも心の中でツッコミを入れている。
雑学まとめ
今回はグッドサインとイタリアのジェスチャーに関する雑学をご紹介した。イタリアでは、親指を立てる動作は相手を侮辱する意味になってしまうので、くれぐれも注意すること! 代わりに、親指と人差し指で円を作るOKサインを使おう。
そんなイタリアでは様々なジェスチャーが日常的に使われており、誰もが忙しく手と口を動かし続けている。イタリア人がピザやパスタばっかり食べるわりにスリムなのは、この運動(?)のおかげかもしれない。
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