宇宙

理論上はね!ホワイトホールは存在する。ブラックホールじゃなくて。

雑学カンパニー編集部

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「ホワイトホール」は存在する?に関する雑学

「ホワイトホール」…それはあらゆるものを全て飲み込み、入ったら最後、二度と出られぬ宇宙の穴「ブラックホール」と対になるものであり、唯一の救い。飲み込まれたものは長いトンネルを抜け、「ホワイトホール」にたどり着く…。

と、そんなイメージ。でも、それはあくまでSF映画での話。そんなものあるわけが…。いや、あるかもしれないのだ。

しかも、あの「車椅子の天才物理学者」ホーキング博士も、「ホワイトホール」の存在を認めていたそうなのだ! 一体どういうことなのか。「ホワイトホール」に関する雑学をご紹介しよう。

【宇宙雑学】「ホワイトホール」は存在する?

「ホワイトホール」に関する雑学

ばあさん
なんと、宇宙物理学の理論上は「ホワイトホール」は存在するんですよ。

じいさん
なんじゃて…!わし、めちゃくちゃワクワクしてきたぞ!

【雑学解説】存在しないとつじつまが合わない

ホワイトホールの解説をする前に、まずブラックホールの説明をしなければならない。

じいさん
わしのなかの少年心がうずくのぅ…!

ブラックホールとは

ブラックホールに関する雑学みなさまご存知ブラックホール! あらゆるものを吸い込み、吸い込まれたら二度と出てこられない…。そんなイメージのブラックホールだが、厳密にはどんなものなのか。

ブラックホールとは、太陽の質量の約20倍(太陽は地球の約33万倍)を超えるような非常に重たい星の最後の姿だ。

ばあさん
星の最後の姿…なんだかそういわれると、ロマンを感じるとともに切ない気持ちになりますね…。

寿命を迎えて超新星爆発という爆発を起こし、そのあとに残された中心核が自分の重力に耐えきれず、どんどんつぶされていく。そして極限まで押しつぶされ、非常に密度が大きくなった天体がブラックホールと呼ばれるものなのだ。

簡単にいうと、重力が強力すぎるあまり、自分さえもどんどん吸い込んで小さくなり、重力そのものになってしまった天体なのである。

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ブラックホールに吸い込まれたものはどうなるのか

ブラックホールに吸い込まれたものはどうなるのかという雑学では、そんなブラックホールに吸い込まれたものは、一体どうなってしまうのか。

これまでは一度吸い込まれてしまえばそこまで。ブラックホールが寿命を迎え、消滅するとともに跡形もなく消えてなくなってしまうと考えられてきた。しかし、量子力学という分野の鉄則では「情報は無くなりもしなければ作られることもない」となっている。

たしかに私たち人間は今までたくさんのものを作ってきたが、何もないところからものを生み出したことは一度もない。生活で発生したゴミなども燃やしたりして処理をしているが、完全に無くなったりはしない。必ず違った物質として残るはずなのである。

じいさん
ふむふむ…言われてみればたしかにその通りじゃな…!

それと同じで、ブラックホールに吸い込まれたものが、そのまま跡形もなく消えてなくなってしまうということはありえない! というのが今の物理学界での考えなのだ。

それじゃあ、吸い込まれたものは一体どうなるのだろうか。ここで登場してくるのが今回の主役「ホワイトホール」だ。

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ホワイトホールの役割

そんな「情報は無くなりもしなければ作られることもない」という鉄則のつじつまを合わせるために考えられたのが、この「ホワイトホール」。

ブラックホールが吸い込んだ物質や情報を「ホワイトホール」が吐き出す。そうすれば、「情報は無くなりもしなければ作られることもない」の鉄則が守られるはずなのである。

しかし、ブラックホールとは違い、いまだその存在は確認されていない。

が、「理論上必要だ!」というのが物理学会の現状。「ホワイトホール」の理論はまだまだ異端なものなのだが、冒頭でお話ししたホーキング博士も、「情報は失われず、パラレルワールドに送られる」と認めていた。

じいさん
…パ、パラレルワールド?!

【追加雑学】ホワイトホールによって宇宙が作られた?

ホワイトホールによって宇宙が作られたという雑学「ホワイトホール」には2種類の仮説があり、1つは、寿命を迎えたブラックホールがホワイトホールとなり、長年溜め込んできた物質や情報を吐き出すという説。

そしてもう1つが「多元宇宙論(マルチバース)」、いわゆるパラレルワールドに繋がっているという説なのだ。宇宙は、我々が住んでいるこの宇宙1つだけでなく、無数に存在しているというのが「多元宇宙論(マルチバース)」という考え方。

そのひとつひとつを繋いでいるトンネルの入り口が「ブラックホール」で、出口が「ホワイトホール」なのではないかという説をホーキング博士は認めていたのである。

また、その説を突き詰めて考えてみると、宇宙の始まりは「ホワイトホール」という可能性も出てくる。なぜならば、先ほどの「情報は無くなりもしなければ作られることもない」という鉄則から、何もないところには宇宙は生まれない。

では、別の宇宙から吸い込んだ物質や情報をホワイトホールが何もないところに運び、吐き出したらどうなるのか…。それが宇宙誕生のきっかけとされている、「ビッグバン」の原因である可能性があるのだ。

ばあさん
なんだかとっても壮大ですね…!

雑学まとめ

ホワイトホールに関する雑学まとめ今回は宇宙の謎に包まれた、「ホワイトホール」に関する雑学をご紹介した。まさか存在が認められている上に、パラレルワールドとのつながりや宇宙の始まりに関係しているとは…。

じいさん
うむ…!驚きがたくさんじゃった…!
ばあさん
ふふ。じいさん、ずっと目がキラキラしていましたよ。
じいさん
ああ!ロマンにあふれた話がたくさん聞けて、わしゃ大満足じゃ!

私たちが住むこの宇宙の始まりが「ホワイトホール」だったとしたら、別の宇宙の物質や情報から私たちは作られているのかもしれない。別の宇宙にはどんな星々が…そしてどんな生物が存在しているのだろう…。

そんなことを考えていると、なんだか今自分が悩んでいることなど、全てちっぽけに思えてくる…。あぁ、ホワイトシチュー食べたい。

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