幽遊白書は、週刊少年ジャンプで最も勢いがあった1990年代前半に看板作品だった漫画である。連載が唐突に終了したことでも伝説になった作品だ。
そんな幽遊白書は全ての物語が俳優が演じるドラマであり、劇中劇だったという噂が流れている。信じられないような話だが、本当なのだろうか?
今回は、幽遊白書の登場人物は全員俳優だった!? という衝撃の雑学をご紹介しよう。
【サブカル雑学】幽遊白書の登場人物は全員俳優だった?
【雑学解説】幽遊白書は劇中劇だったという設定が終了後に明かされた?
幽遊白書は週刊少年ジャンプの黄金期に看板作品として大人気だった漫画である。全19巻ながら、累計発行部数は5000万部を誇る。
当初は主人公が霊界探偵として、幽霊や妖怪のトラブルを解決する物語だった。その後、バトル漫画に変化したが終盤は元の路線に戻り、唐突に最終回を迎えて幽遊白書は終了した。
実は幽遊白書には登場人物が全員俳優だったという噂が流れている。幽遊白書の物語は作中の世界で放送されていたドラマに過ぎず、登場人物の俳優が演じていたものが漫画になっていたというのである。
ドラえもんは植物人間になったのび太が見ていた夢だったという話や、サザエさんは最終回の家族旅行で飛行機が海に墜落して全員が海に還るという都市伝説に似たものが感じられる。
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しかし、幽遊白書の話はデマではない。幽遊白書は俳優が演じているドラマだったという内容の漫画が、原作者の冨樫義博の手で描かれている。
この漫画は連載終了後に作者が出版した同人誌の中に書かれたもので、ドラマの撮影が終了した幽遊白書の俳優達がホテルで打ち上げをする様子が描かれた。
打ち上げに参加している俳優の名前も漫画の中では描かれたが、役とは全く違う性格の俳優が多いらしい。ちなみに主人公浦飯幽助を演じている俳優の名前は新庄陽平だ。
驚きなのは人間界に来たときの青年姿のコエンマと妖狐蔵馬の2人は、同じ俳優の2役だということである。たしかに、この2人は顔がよく似ている。
南野秀一役の天童悟志と雪菜役の天童美保の名字が同じなのも気になるところである。
この衝撃的な内容の漫画はファンのあいだで衝撃を生んだ。まるで今までの物語が全て夢だったという、夢オチのような展開だから当然だろう。
幽遊白書の単行本に掲載されているおまけ漫画のようなノリで書かれているので、あくまでパラレルワールドとして捉える読者が多いようだ。
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【追加雑学①】幽遊白書が終了した理由は作者が嫌になったから
人気が落ちて連載終了することが多い中人気絶頂期に突然終了したため、様々な憶測がされた。そんな中、イベントで冨樫義博が同人誌「よしりんがポン」を出版し、幽遊白書連載終了の事情について説明するという異例の事態になった。
幽遊白書は劇中劇だったという漫画が書かれたのも、この「よしりんがポン」の中である。同人誌の中では幽遊白書を描くのが嫌になったからやめたと作者本人がコメントとしている。
しかし、当時の少年ジャンプの週刊連載は非常に過酷であり、睡眠時間がほとんど取れなかったことなども告白している。また、自分の好きなように作品を描けないことも相当ストレスになったらしい。
幽遊白書の連載中に心臓が痛み出したということも書かれており、肉体的にも連載を続けるのが限界に達していたようだ。幽遊白書の連載の後遺症で腰痛が持病になっているらしい。
その後、冨樫義博は連載中のHUNTER×HUNTERで、長期休載するのが当たり前になってしまった。
連載を休んで遊んでいるかのようなコメントを残すため、「冨樫仕事しろ」が読者の合言葉のようになっている。しかし実際は、体が大変で連載を続けるが困難なのはたしかなようだ。
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【追加雑学②】幽遊白書の次回作レベルEはアシスタントなしで描かれた?
幽遊白書が連載終了して1年後に、冨樫義博はレベルEの連載を開始した。レベルEは週刊少年ジャンプでは異例の月1連載の漫画である。ちなみにレベルEのEとは冨樫義博が、エイリアンのイニシャルをEと勘違いしていたためにつけられたタイトルである。
前回の幽遊白書で大変な思いをした冨樫義博が、自分の好きなように描いた漫画がレベルEだ。
月1という週刊誌では異例の連載スタイルも、作者に考慮したためといわれている。余裕のある状況で冨樫義博は、アシスタントを使わず自分1人でどこまで描けるか挑戦したらしい。
主人公のドグラ星の第一王子は優れた頭脳をもつが、王家の支持率を下げずに民衆を精神的に苦しめる方法を考えるようなとんでもない人物だ。その能力の高さは宇宙的に評価されているため、「宇宙一頭の切れるバカ王子」などと呼ばれている。
王立護衛軍隊隊長にまでバカ王子やあのバカなどと陰口を叩かれるほど人望がないが、王子の本名は「バカ」と設定されている。
そのため、護衛がバカ王子と呼んでも実は何の問題もない。レベルEは、このバカ王子が引き起こす騒動を描いたものだが、オムニバス形式になっている。
数話のシリーズごとに他の話とはほとんど関連性のない物語が連載され、1つのシリーズで1本の漫画が描けるといわれるほど中身の濃い漫画だ。
単行本全4巻と短い物語だが、冨樫義博の最高傑作と評価する声も少なくない。後の文庫本のあとがきでも、レベルEは好きなように描けたので比較的良かったと冨樫義博自身が語っている。
しかし、やはり編集部となんらかのトラブルがあったようだ。内容は不明だが、トラブルがあったとだけあとがきには書かれている。
レベルEは世界観が同じだけで主人公も決めずに描く予定だったのに、連載が決まってから主人公を決めないとマズいといわれたことがわかっている。
冨樫義博がいうトラブルとはこのことを指しているのではないかという意見があるが、この問題を逆手に取ったような展開をレベルEの中で描いている。
レベルEが始まって2回目のシリーズでは、今までの登場人物が全く登場しない物語が描かれた。しかし、最後になってその物語自体がバカ王子の描いた漫画だったことがわかるのだ。
まるで幽遊白書を劇中劇にしてしまったときのような展開である。
バカ王子が最終的に登場すればどんな物語を描いても問題がないようなこの展開は、編集部に対する意趣返しではないかともいわれているが、真相は不明だ。
雑学まとめ
幽遊白書が劇中劇だったという雑学をご紹介した。掲載されたのが同人誌ということもあり、そこまで有名な話ではない。
あくまでパラレルワールドであり、幽遊白書が劇中劇だったというのはこの同人誌の中だけと考える意見が多い。しかし、冨樫義博はこの件に関してコメントしていないため真相は不明である。
冨樫義博はレベルEの中で、今までの物語をバカ王子の描いた漫画という形で劇中劇にしてしまった。文庫版幽遊白書のおまけ漫画でも主人公・浦飯幽助やヒロイン・雪村螢子を殺している。
このようなことをする作者なので、幽遊白書は本当に劇中劇だったと考えている読者も少なくないようだ。