肉…肉喰いてぇ…! 血が滴るような肉に喰らいつきたい!! 無性にそんな衝動に駆られることはないだろうか?
そんなときのチョイスは、焼き肉よりも塊肉。そう、ステーキ一択であろう。もちろんビフテキである。
「え? ビフテキって、死語なんじゃないの?」…そんな声が聞こえてきそうだ。たしかに、日常会話で「ビフテキ」なんてフレーズを最近聞いたことがない。しかし、このレトロ感あふれる言い回し、個人的には嫌いじゃない。
ところで、このビフテキという単語、「ビーフステーキ」の省略形だと思われている方はけっこういるのではなかろうか? 実は、それは正解といえば正解だし、間違いといえば間違いなのである…。
今回の雑学では「ビフテキ」の語源について紹介しよう!
【食べ物雑学】ビフテキの語源は「ビーフステーキ」ではない!?
【雑学解説】ビフテキの語源はややこしい…
厚切りの牛肉を焼いた旨いやつ…国民的ごちそうメニュー・ビフテキは、ビーフステーキという言葉をそのまま省略したものではない。これは、「bifteck(ビフテック)」というフランス語が変化したものなのだ。
もしもビフテキがビーフステーキの省略ならば、「ビフステ」の方が良かったような気がしないでもない。いや、「ビーステ」の方が語呂が良いか…?
話を元に戻そう。日本人がビフテキを食べるようになったのは、明治時代以降である。
このころの洋食といえば、皇室や外交の場ではフランス料理が提供されることが多かった。そのことから、フランス語であるビフテックという名前が料理とともに日本に渡ってきて、それが変化してビフテキになったのではないかともいわれている。
そして、このビフテックという言葉、いったいどこからやって来た言葉かご想像がつくであろうか? そう、これは「ビーフステーキ」が由来となっているのである!
最初にイギリスにビーフステーキという料理があり、それがフランスに渡ってきたときにビフテックとフランス風に名前が若干変えられたのだそうだ。
つまり、ビフテキは直接的にはビーフステーキが語源とはいえないが、間接的にいえばそうともいえるのである…なんとまあ、ややこしい。
【追加雑学①】「ステーキ」の語源は?
英語の「steak」は、古北欧語(こほくおうご)とも呼ばれる古ノルド語の「steik」という言葉が由来となっている。これは、「串刺しにして焼いた肉」という意味なのだそうだ。
あれ、串刺しだったらバーベキューじゃね? さらに混乱をうみそうである。とにかく、ステーキとはいろいろややこしいが、旨い食べ物なのだ!!
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【追加雑学②】「トンテキ」の語源は?
ビフテキはビフテックの略…。では「トンテキ」はいったい何の略なのであろうか? もしかして、「トンテック」なのか?
どんな言葉が由来なのか心を躍らせて調べてみた結果、こちらは単純に「豚(トン)ステーキ」を省略したものだということが判明した。そのまんまやないかーい。
これは一説によると、ビフテキをビーフステーキの略と勘違いしたことから付けられた名前なのだという。じゃあむしろ、「ポークステーキ」で「ポクテキ」じゃね? …と思ってしまったのは、筆者だけであろうか?
トンテキは日本生まれ
ところで、このトンテキという料理は、日本で生まれたものである。その発祥は、三重県四日市市にある中華料理店・來來憲(らいらいけん)というところなのだそうだ。
第二次世界大戦後から作られていたこの料理、当初はこの料理店の看板メニューという立ち位置でしかなかった。しかし、2008年に「四日市とんてき協会」という団体が結成され、彼らの活動により、四日市市のご当地グルメとして全国的に有名になっていったのだそうだ。
ちなみに、トンテキにはゆるキャラがいる。「テキブ~」というブタのキャラクターなのだが、これは、トンテキとキャベツが乗った蚊遣り豚をモチーフにしているそうだ。なんだその組み合わせ。
ビフテキの雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか。今では死語となりつつある「ビフテキ」、これはフランス語の「ビフテック」が由来となっている。
しかし、この「ビフテック」は「ビーフステーキ」が由来となっているので、「ビフテキはビフテックで、ビフテックはビーフステーキ」という訳ワカメ(これも死語?)なことになっている。
つまり、「ビフテキはビフテックという言葉をワンクッションを挟み、ビーフステーキという言葉とつながっている」のである。…って頭がごちゃごちゃしてきた。
とにかく、ビフテキはおいしいスタミナ食、細かいことは考えずにむさぼり喰うことにしよう!
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