雨が降り出すと、どこからかひょっこり現れるカエル。ぎょろりと大きい瞳や、つやつやな体をした、かわいくて不思議な生き物だ。
そんなカエルの最大の特徴といえば、やはり大きな瞳だろう。
体から突き出るほどの大きなまあるい目。カエルのつぶらな瞳に「かわいい!」と魅了される人も多いはず。
でも、カエルの大きな目は、単にかわいいだけじゃない。カエルが生きる上で目玉は非常に重要な役割をもっているのだ。今回はそんな、カエルの目玉についての驚きの雑学をご紹介する!
【動物雑学】カエルは目玉を使って食事をしている
【雑学解説】カエルは目玉がなければ飲み込めない!
「見る」と「食べる」…一見別々の行為だが、カエルの体ではどちらも目玉がその仕事を担っているのだ。
カエルの食事風景を見ると、ときどき目をつぶっている。「おいしい!」と悶絶しているわけではない。目玉を使って食べ物を喉の奥に押し込んでいるのである。
人間は口の中に入れた食べ物を、舌を使って喉の奥に送り、飲み込んでいる。カエルにももちろん舌はあるのだが、カエルの舌の最も大事な仕事は餌を捕まえること。その先の飲み込むという行為は舌とともに目玉を使っているのだ。
カエルはジャンプ力で生き延びてきた動物。なるべく遠くにジャンプできるように進化していった結果、骨が少なくなっていったのだ。そのためカエルの目は、人間のように骨に囲まれておらず、目を瞑るとそのまま口腔内に目玉が出っ張る。
人間でいう口の中の上の壁、硬口蓋が目玉になっている…ということだ。口の中に飛び出てきた舌と目玉で食べ物を挟んで喉の奥に送り込むことができるのである。
まさに一石二鳥。小さな体が効率良く機能しているのがよくわかる。
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【追加雑学①】カエルは胃袋ごと吐き出せる
目玉を使って食事をするカエルだが、彼らの口はとても大きいため、誤って異物を飲み込んでしまうことも多い。異物を飲んでしまったとき、たとえば人間だったら飲み込んだ異物を吐き出すだろう。
ところが、なんとカエルは胃袋ごと吐き出してしまうのだ。カエルの食道は、広く柔らかくできているため、胃袋ごと吐き出すことができる。変なものを食べてしまったカエルは、口から胃袋を出す。
そして手でこすり、胃袋ごと丸洗いしてしまうのだ。胃の中がきれいになったら、きれいな胃袋をまた体の中に戻す。な、なんという荒技…。
【追加雑学②】カエルの体が濡れているのはなぜ?
梅雨になるとよく出てくるカエル。雨が好きなカエルはいつも体が濡れている。カエルの体がぬるぬるするのにも、ちゃんとした理由があるのだ。
カエルは水中と陸上、どちらでも過ごすことができる両生類。そして両生類のなかでも原始的な動物だ。そのため、カエルは実は肺呼吸が苦手。
両生類はもともと、水の中で暮らす魚が進化して生まれた動物たち。その最初の動物に当たるカエルは、他の動物と比べて肺が未熟なのである。
そこでカエルは、肺呼吸だけでなく皮膚呼吸も同時に行って酸素を体に取り込んでいるのだ。
呼吸をするとき、酸素は水に溶けた状態で体に取り込まれる。だから、皮膚呼吸をする上で乾燥は敵だ。からからの濡れていない皮膚では酸素を取り込んで息をすることができないのだ…。
そのために、カエルは肌が乾燥しないように常に粘液によって皮膚を濡らしている。カエルのぬるぬるな体は呼吸をするためなのである。
雑学まとめ
今回はカエルの食事についての雑学を紹介した。まさか、目を使って食べているとはびっくりだ。
食べ物を探すにも食べるにも、役立っているカエルの目は食事には欠かせない。体の器官をこんなに無駄なく使っているなんて、動物の進化のなせる技には感心するばかりだ。
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