1992年にドラフト4位でプロ入りし、40試合に出場したイチロー。
レジェンド中のレジェンドとなった彼のイメージとは違い、プロ1年目のシーズンから圧倒的な結果を残したわけではなかった。
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イチローの1992年(1年目)。全ヒット(安打)成績・記録・打率まとめ
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今回の雑学では、プロ2年目・1993年のイチローの成績・記録・打率とともに、全ヒット(安打)についてご紹介していこう。
この年からイチローフィーバーが訪れるかと思いきや、苦節の2年目だったのである。
【スポーツ雑学】イチロー全ヒット(安打)成績・記録・打率【1993年】
【雑学解説】イチローの1993年は苦渋の年だった
イチローが圧倒的なバッターとして君臨するのは、実は翌年の1994年からである。つまり、1993年のイチローは、一言でいうと活躍していない。
前年の1992年は40試合に出場。1993年は43試合に出場したため試合数こそ微増したものの、打数は95から64に減少している。
打率も1992年の.253から.188に下降。プロ野球1軍ピッチャーの壁が、イチローに立ちふさがった1年だったともいえよう。
開幕1軍入りを果たしたイチロー!しかし…
芳しくない成績を残してしまった1993年のイチローだが、開幕では1軍入りを果たしている。しかも第1戦・第2戦にスタメン出場しているのだ。
プロ2年目は順風満帆に思えたが、ここでイチローは挫折を経験することになる。11試合に出場したものの、あの稀代のヒットメーカーが12打数1安打という残念な結果…。打率にすると.083だ。ヒット打ちまくりのイチローのイメージからは程遠い…。
1軍で結果を出せなかったイチローは、再び2軍(ウエスタン・リーグ)に降格となる。4月25日のことだった。プロの世界は厳しい…。
結果的に1993年のイチローは、3度も1軍と2軍を行ったり来たりしている。1軍定着を果たすことはできなかったのだ。
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ウエスタン・リーグでは打ちまくり
しかし、2軍のピッチャー相手になると、イチローが格上だった。
2軍落ちした4月25日から8月7日までで、なんと30試合連続安打を達成。もちろんこれはウエスタン・リーグ記録だった。しかも前年からの記録を足すと、46試合連続でヒットを放っていることになる。
うんうん、これこれ。私たちが知っているイチローの姿に近づいてきた。
オフシーズンはハワイで野球するぜ!
野球がどんだけ好きなのか、それとも努力の天才なのか、1993年のイチローは、日本の野球シーズンが終了後、ハワイのウインター・リーグに参加している。
このとき、かつて広島カープにいた「ティム・アイルランド」が監督を務める「ヒロ・スターズ」というチームに入った。
イチローはここで45試合に出場し、164打数51安打、打率.311とまずまずの結果を残す。チームは優勝し、収穫のあるオフシーズンとなった。
しかし、このときイチローは20歳。オフシーズンだからといって遊び回らず、海外でガチの野球をやるとは、当時から意識高すぎな若者である。
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【1993年】イチロー全ヒット(安打)一覧
ここで、1993年のイチローの通算成績をみてみよう。以下の表に、1軍での全ヒットをまとめてみた。
※横にスクロールできるぞ。
日付 | ヒット数 | 内容 | カウント | 投手 | イニング | ランナー | 対戦相手 |
4/11 | 25 | 右翼線二塁打 | 0B-1S | 伊良部秀輝 | 5回先頭 | なし | ロッテ |
6/12 | 26 | 右前安打 | 3B-2S | 野茂英雄 | 1回先頭 | なし | 近鉄 |
6/12 | 27 | 右越本塁打(1) | 初球 | 野茂英雄 | 8回先頭 | なし | 近鉄 |
6/16 | 28 | 中前安打 | 初球 | 村田勝喜 | 1回先頭 | なし | ダイエー |
6/16 | 29 | 一塁内野安打 | 0B-1S | 村田勝喜 | 6回先頭 | なし | ダイエー |
6/18 | 30 | 右前安打(1) | 1B-2S | 渡辺久信 | 5回1out | 1・2塁 | 西武 |
6/18 | 31 | 右翼線二塁打 | 初球 | 渡辺久信 | 7回1out | なし | 西武 |
7/4 | 32 | 二塁内野安打 | 1B-2S | 佐野重樹 | 9回2out | なし | 近鉄 |
9/8 | 33 | 中前安打(1) | 1B-2S | 石井丈裕 | 2回2out | 2塁 | 西武 |
9/9 | 34 | 左前安打 | 1B-2S | 鹿取義隆 | 7回先頭 | なし | 西武 |
9/9 | 35 | 右前安打 | 初球 | 鹿取義隆 | 9回2out | 1塁 | 西武 |
9/21 | 36 | 左前安打 | 1B-2S | 足利豊 | 4回1out | なし | ダイエー |
【1993年】イチローのシーズン成績
1993年のイチローのシーズン通算成績は以下の通りだ。
ポイント
- 出場:43試合
- 安打数:64打数12安打
- 安打内訳:単打9本・二塁打2本・三塁打0本・1本塁打
- 打率:.188
- 打点:3打点
- 盗塁:0盗塁
あまりにもイチローらしからぬ打率だ。目を疑いたくなるレベルである。あんなにMLBで塁を盗みまくった男が盗塁がゼロというのもなんだか切ない。
唯一の救いといえば、6月12日に放ったプロ初ホームランだろうか。しかも相手投手は、あの野茂英雄である。このあとMLBでも対戦することになるとは、2人とも予期していなかったことだろう。
以下の動画は、イチローの初ホームランの映像だ。野茂もまだ細マッチョ時代である。
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【1993年】イチローの全ヒット(安打)分布図
1993年にイチローが打ったヒットは12本。その分布図を作成した。
画像の数字はヒットの本数だ。
右方向へのヒットが多い。逆方向へ逆らわずに打つ、イチローのよさがあまり出ていない。
【1993年】イチローの全ヒット(安打)内訳
1993年にイチローが打ったヒットは12本だが、その内訳は単打9本・二塁打2本・本塁打1本だった。円グラフにして内訳をみてみよう。
1993年は、イチローの初ホームランが生まれた年だった。
しかし、1本のホームランが全体の8.3%になったしまうほど、打ったヒット数が少ない…。
雑学まとめ
今回の記事では、1993年のイチローの全ヒット(安打)成績・記録・打率についてご紹介した。
あまりにイチローのイメージとかけ離れすぎた成績で、びっくりした方もいただろう。しかし、翌年の1994年、イチローは210本ものヒットを放つのだ!
1993年は、イチローにとって苦汁をなめた年でもあるが、まさに爆発前夜の年といってもいい。改良に改良を重ね、努力を積み重ねた結果が、翌年に結実するのである。
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うーん、ほんとに見習いたいことばかりで、最敬礼モノだ…。