ルパン三世は、人を殺さない義賊のイメージだ。
犯罪者にも関わらず、殺人が起こっても銭形警部がルパンの犯行ではないと庇うこともしばしば。ルパン三世は、銭形警部に妙な信用があるのだ。
しかし、初期のアニメでは、ルパン三世は殺しの腕が世界一と呼ばれたことがある。さらに、石川五ェ門にはどちらが世界一かをかけて勝負を挑まれている。
そんな、ルパン三世は本当に殺しの腕が世界一なのか? という雑学についてご紹介しよう。
【サブカル雑学】ルパン三世は殺しの腕が世界一といわれたことがある
【雑学解説】ルパン三世は殺し屋扱いされることがある
ルパン三世は基本的に人を殺さないとされることが多い。有名なカリオストロの城ではかなり激しい戦いを繰り広げているが、相手を殺すことなかった。
敵側に死人が出てはいるが、事故で死んだようなもので、ルパンが直接殺したわけではない。しかし、アニメの1作目では殺しの腕世界一として扱われたことがある。下の動画は1作目のOPである。
アニメで石川五ェ門が初めて登場した際は、どちらの殺しの腕が世界一かをかけて勝負を挑まれている。
五ェ門の師匠として百地三太夫という人物が登場するが、5万人を殺害した殺しの世界チャンピオンと呼ばれる男である。しかし既に腕は衰えてしまい、ルパンと五右衛門を殺し合わせることで、自分が世界一に返り咲こうとしたのだ。
ルパンの方が五ェ門より上と百地は考えており、ルパンは殺しの腕世界一という評価を受けていた。百地は自分の虚栄心のために弟子まで殺そうとするとんでもない男だったが、あっさりとルパンに始末されてしまった。
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ルパンは原作では冷酷な男
なぜ、アニメ1作目ではルパンはこんな扱いを受けたのだろうか? 原作のルパンは依頼を受けて殺しをするわけではないが、仕事の過程で人を殺すことは珍しくない。
ルパンは女性には優しいイメージがあるが、場合によっては女性でも殺してしまうのが原作のルパンである。警察と泥棒なのだから当然だが、銭形警部との関係もかなり殺伐としたものになっている。
銭形警部は常にルパンを殺そうとしており、ルパンの最強の敵として登場する。ちなみに原作では銭形警部が「とっつぁん」と呼ばれることはなく、「銭形」や「銭さん」と呼ばれている。
原作のルパンの顔は変装という設定も、誰にも心を許していない証拠なのだ。原作者のモンキーパンチは、ルパンのことを基本的に悪人として描いていた。
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そんなルパンだが、声優の山田康雄の発案で、あまり人を殺さないキャラクターに変化していく。さらに宮崎駿が監督をした「カリオストロの城」で義賊的に描かれた影響も大きいという。
実は、カリオストロの城のルパンは盗賊として晩年のイメージであり、落ち着いて人を殺さなくなっているのだ。
また、カリオストロの城が人気になったせいで、ルパンが人を殺さないイメージはどんどん強くなったという。
アルセーヌ・ルパンが人を殺さない主義なので、孫のルパン三世が人を殺さないようにしたほうがイメージにはあっていただろう。
ただし、ルパン三世という名前は、元々はアルセーヌ・ルパンのような変装の名人として付けられた異名だ。元々は赤の他人だったのが、設定変更で孫になったのである。
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【追加雑学】ルパン三世は巨大組織のボス
殺し屋扱いされることもあるルパンだが、原作ではルパン帝国という巨大な犯罪シンジケートの総帥でもある。
作中でもどんな組織かはっきり描かれたことはないのだが、大勢の部下が世界中にいることが分かっている。
小説版ではルパンが各国の最新技術を盗んだり、優秀な科学者が所属しているため、恐ろしい技術力をもつことが判明している。
原作ではルパン二世が創り上げた組織ということになっているが、テレビアニメスペシャルの「ナポレオンの辞書を奪え」では、ルパン一世が作った組織という設定になっていた。
ナポレオンの辞書を奪えでは、すでに壊滅した組織のように語られている。しかし、2000億ドルという桁外れな隠し財宝があると推測されており、とてつもない組織のようだ。
いつのまにかなくなった扱いになっているルパン帝国だが、設定がよく変わるのがルパン三世である。
雑学まとめ
ルパン三世は殺しの腕世界一と呼ばれことがあるという雑学をご紹介した。殺しをする場面が減ったため、殺しをしないと誤解されることもあるルパン三世。
しかし、悪人を殺すシーンはいつの時代のアニメでも描かれている。最近のテレビアニメでは原作に近い描かれ方をしており、殺し屋との戦闘シーンが増えた。
テレビアニメのPART5では殺しの腕世界一をかけて、五ェ門に再戦を挑まれている。しかし、ルパンが義賊的に描かれたせいで、人気が上がったのは間違いないだろう。
今後も原作的なルパンと義賊的なルパンとのあいだで、バランスを取って作品が作られていくことになりそうだ。
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