神社に行くと必ずいるのが巫女さんだ。境内の掃除をしたり、お守りやおみくじの販売をしたりして、時には舞を踊る彼女たちに憧れる女の子は少なくないだろう。
しかし、神社には巫女さん以外にも、神主さんなどの神職(しんしょく)の人たちもいる。神職の人たちと巫女さんの違いは何だろうか?
今回は、巫女さんについての雑学を紹介して、彼女たちの役割についてみていこうと思う。
【生活雑学】巫女さんのお仕事と役割は?
【雑学解説】いろいろある巫女さんのお仕事
まずは現代における巫女さんの仕事について解説していこう。
巫女さんの仕事は、大まかに分けると5つある。
仕事 | 仕事内容 |
社頭奉仕(しゃとうほうし) | お守りやおみくじを参拝客に渡す仕事 |
事務作業 | 経理や書類作成といったデスクワーク |
内職 | 紙垂(しで)を作ったり、お守りやお札を袋に入れたりする仕事 |
祈願や祭事 | 祈願の準備作業や、巫女舞の奉納 |
清掃 | 境内の掃除 |
「巫女さんもデスクワークをする」というのが、個人的にちょっと意外な仕事だ。
神職の人も巫女さんと同じように、清掃や事務作業をしている人はいる。しかし、基本的にお祈りや祭事(まつりごと)をして、神様と人間の橋渡しをするのが神職の仕事だ。巫女さんは、神職だけでは回らない仕事を補佐するという役割がある。
会社でたとえると、秘書のような役割をもっているといえば分かりやすいかもしれない。
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【追加雑学】巫女はかつて神がかりな仕事もやっていた
ここまでが現代における巫女さんの役割だが、古くはもっと神がかりな仕事もしていたことがあったので、トリビアとして紹介しよう。
昔の巫女さんは、今のように神楽(かぐら)を舞うこともあれば、占いをしたり神様からのメッセージを発信したりするという役割があった。つまり、東北地方にいるイタコさんと同じように、自分の体に神様を憑依させるといったことをしていたのだ。
また、昔の巫女さんは神社に所属していない人も多く、旅をしながら各地で占いや神事を行っている人もいた。
しかし、明治時代になって政府が神道の見直しをした結果、巫女さんが旅をして活動をすることが禁止されてしまう。仕事をなくした巫女さんたちは、神社に所属し、形を変えつつも活動を続けることはできた。
そして時代が流れていき、いつしか巫女さんを神職の補佐として雇う神社が出てきたのだ。
さらに、古くからあった巫女さんたちの舞の芸術性を高めて、浦安の舞などといった神楽の復興にもつながり、今に至っている。
「巫女さん」の雑学まとめ
現代の巫女さんは、舞の奉納の他にも様々な仕事があり、神職の人たちの補佐をする役割を担っている。しかし、明治政府が神道を見直すまで、巫女さんは各地を渡り歩き神がかり的な仕事をしていたという雑学があったことを、ぜひ知っておいてほしい。
今と昔では形は変わってしまったが、巫女さんたちが神社にとって必要な存在であることは変わらないことだろう。
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