面倒なことが山積みとなっていると、思わず「サボりたい…」と考えてしまう。
さて、この「サボる」という言葉…どうして「サボ」がカタカナで表記されるのだろうか? 実は、「サボ」というのは外国語が由来となっているのだ!
さらに、「怠ける」という意味で使われる「サボる」の語源を探ると、現在とは違った意味合いとなる。
知っているようで知らない「サボる」の雑学について、解説していこう。
【生活雑学】「サボる」の語源・由来はフランス語
【雑学解説】「サボる」=「サボタージュ」になった理由とは?
日本語で「サボる」というと、「怠ける」というイメージが強い。実際に私も「怠ける」という意味で「サボる」を使う。しかし、元となったフランス語では、少々意味合いが違ってくる。
フランス語の「サボタージュ」は、「わざと仕事を遅らせる」「機械を破壊する」など、少し殺伐とした感じの意味になっている。簡単にいうと「ストライキ」のような意味合いだろう。
この「サボタージュ」という言葉の語源には、「sabot(サボット)」という木靴が関連している。「その昔、フランスの労働者がサボットで機械を蹴って壊した」という話が由来となって、この言葉が生まれたのだ。
今となっては「あ~やらなきゃいけないことあるけど、めんどくさいなぁ~。明日の私に任せよう」という感じに使っている「サボる」だが、その土台には、労働者の戦いが関係しているといえるだろう。
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【追加雑学】その他、実は外国語由来の日本語
さて、「サボる」が日本語だと思っていた人にとっては、「実はフランス語由来だった」という雑学に驚いたかもしれない。実は、日本語には「サボる」以外にも外国語が由来となっている言葉がたくさんある。
一部を表にしたので、見てみよう。
日本語 | 由来となった言語 | もともとの言葉 | もともとの意味 |
背広 | 英語 | civil clothes(シヴィル・クローズ) | 市民の服 |
瓦 | サンスクリット語(古代インド) | kapala(カバーラ) | 覆うもの |
おてんば | オランダ語 | ontembaar(オンテンバール) | 手に負えない |
天ぷら | ポルトガル語 | tempero(テンペロ) | 下味をする |
いくら | ロシア語 | ikra(イクラー) | 魚卵 |
どれも「ザ・日本語」といった感じの言葉だが、実は外国語由来というのだから驚きだ。日本語と同じ意味のものもあれば、微妙に違うものもある。今となっては日本語として馴染んでいるのだから、言葉というのは面白い。
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雑学まとめ
今回は「サボる」の語源や、外国語由来の日本語についての雑学をご紹介してきた。
「サボる」というのは、フランス語の「サボタージュ」という言葉が由来となっている。日本語だと「怠ける」という意味合いで使われるが、もともとは「労働の妨害」や「機械の破壊」という「ストライキ」のような意味合いの言葉だ。
日本語の「サボる」は、本来の意味から考えるとゆるい意味になったと思えるが、「怠ける」というのも「労働の停滞」という意味では、本来の意味と似たようなものかもしれない。
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