虫・昆虫

シロアリはアリではない。実は"G"の仲間で"G"より強力な害虫。

シロアリはアリの仲間ではなくゴキブリの仲間という雑学

シロアリは種類が多く、寒冷地を除いて非常に多くの地域に分布している。日本では建築物に被害を与える害虫として有名な昆虫だ。家を倒壊させるケースも考えられ、非常に厄介な虫である。

名前からアリの仲間と考えられることが多いが、実はアリとは全く系統の違う昆虫だということがわかっている。シロアリは意外な昆虫の仲間であると考えられているのだ。

今回の雑学記事では、シロアリはどんな虫の仲間なのか解説していこう。

【動物雑学】シロアリはアリの仲間ではなくゴキブリの仲間

シロアリは、ゴキブリの仲間と考えられている。

【雑学解説】シロアリはアリに似ているがゴキブリ目である

シロアリはもともとはシロアリ目という独立した目に分類されていたが、現在ではゴキブリ目に分類するという意見が主流になりつつある。シロアリとゴキブリは、それほど見た目は似ていないがどちらも嫌われ者である。

最もシロアリとゴキブリは共通の祖先をもっているだけで、生態などは全く違う。ゴキブリは害虫王などと呼ばれることもあるが、実際はさほど害はない。

それに対して、建築物に甚大な被害を与えるシロアリは同じ害虫でも格が違うといえる。生態系などに大きな被害を与える外来生物をリスト化した、世界の侵略的外来種ワースト100にも載っている。

日本にもいるイエシロアリもランクインしている。ゴキブリにも外来種はいるが、このリストには入れられていない。

シロアリはゴキブリよりもはるかに厄介で、恐ろしい害虫なのだ。

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【追加雑学①】シロアリの名前の由来はアリに似ているから

シロアリは名前が似ているため、通常のアリの仲間と考える人は多いだろう。生物学上の分類では全く違う昆虫であるが、シロアリにも女王アリと働きアリがおり、生態はかなり近い。

以前は、シロアリも通常のアリの一種と考えられていた。シロアリという名前も通常のアリに近い種類の虫と考えられていたため、つけられた名前である。交尾の時期になると羽アリが巣から旅立つことも生態が似ている。

通常のアリとシロアリの違い

しかし、大きな違いとして通常のアリは肉食で、シロアリは草食である。

通常のアリは他の昆虫を捕食するため攻撃性が高いが、シロアリは攻撃性をもたない個体が多い。そのため、外敵と戦う兵隊アリという特殊なシロアリが存在するのだ。

通常のアリは働きアリが戦闘もこなすため、戦闘専門の兵隊アリは存在しない。また、通常のアリは生まれた時は蛆(うじ:ハエ・ハチの幼虫)のような体型の幼虫だが、シロアリは生まれた時から成虫に近い姿をしている。

女王アリが他のアリより大型な点は共通しているが、通常のアリの女王は働きアリよりも大型なだけで姿かたちは似ている。シロアリの女王は腹部が異常に大きく、全くの別の昆虫に見えるほど姿が異なる。

上の動画はシロアリの女王が撮影されている。また、通常のアリの社会はほとんど雌しかいない。女王と交尾するためだけに雄のアリが存在し、交尾をするとすぐに死んでしまう。

シロアリは働きアリ、兵隊アリそれぞれに雄と雌がいる。雌中心の社会にはなっていない。シロアリには女王とペアを組んで、子孫を残す王アリと呼ばれる存在もいるのだ。

シロアリの天敵はアリ!

世界の侵略的外来種ワースト100には通常のアリもシロアリもどちらも入っているが、通常のアリはアシナガキアリ・アルゼンチンアリ・コカミアリ・ツヤオオズアリ・ヒアリの5種類が入っている。

通常のアリはシロアリを捕食しており、シロアリにとって最も恐ろしい天敵の1つと考えられている。下の動画は軍隊アリとシロアリの戦いを撮影したものだ。

シロアリが軍隊アリを撃退するのは難しいようだが、シロアリは驚くほど組織的に女王アリを守ろうとしている。

【追加雑学②】シロアリの女王は世界一長生きな虫

虫の寿命は基本的に短い。長くても数年で、数ヶ月しか生きないものも少ないない。セミは成虫になってから半月ほどで死ぬといわれているが、幼虫時代は7年と長寿な方である。

シロアリはかなり長寿な虫で、女王アリとなると文字通りにケタ外れの寿命をもつ。寿命が短い働きアリであっても2年ほど生きるといわれており、女王アリは十数年生きるのが普通である。

クロオアリやクロヤマアリの女王も20年生きるといわれているが、シロアリの女王は長いものだとそれら以上に生きることがわかっている。

現在、最も長生きなものは、オーストラリアに棲息するナスティテルメス・シロアリの女王だ。なんと100年以上生き、生涯に50億個の卵を産むといわれている。

寿命もすごいが、産卵する数のスケールには圧倒されてしまう。

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雑学まとめ

シロアリの雑学についてご紹介した。分類上はゴキブリに近いが、生態はアリに近いところが面白い。人間にとって非常に厄介な害虫であり、生態系を破壊する恐れもあるシロアリ。

しかし、シロアリは落ち葉などを消化することで、枯れた植物を他の動植物が利用できる状態にすることもわかっている。シロアリは、生態系を維持するには必要不可欠な存在でもあるのだ。

また、セルロースを分解する過程で人間にとって有用な燃料を作り出すことも分かり、研究も進んでいるという。人間にとってシロアリは単なる害虫ではなく、付き合い方を考えなければならない存在のようだ。

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